双風亭日乗

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2005年5月23日 (月)

『冷戦文化論』トークセッション、無事終了



 無事、終了しました。いらっしゃった方々、誠にありがとうございます。


 いまどき「冷戦」がテーマの対談など、どれだけお客さんが入るのだろう、と心配していました。とはいえ、それなりの人数に達し、安心した次第です。


 丸川哲史さん、米谷匡史さん、ほんとうにありがとうございました。私は、熱くアジアを語るおふたりが大好きです(恋愛感情は抜きにして……)。共有できるものも、たくさんあります。「来年あたり、年2回くらい発行する書籍扱いの雑誌をやりましょうか……」などと私が戯れ言をいうと、ふたりとも協力を誓ってくれました。ありがたや、ありがたや。


 出版社は、もっともっと著者の「顔」と「声」とが、読者に見えるようなイベントを手がけたほうがいいと思っています。読者も著者の「顔」や「声」を見たがっています。


 さらにいえば、書店でイベントをやるのがいいと思います。なぜかといえば、書店人の方々も読者と同様に、著者との接点を求めているからです。当たり前でしょう。日々、顔の見えない著者の本を棚にならべるよりも、イベントという共同作業を著者とおこなえば、その著者の本を売るモチベーションが高まります。さらに、対談ができるような場所のある書店は、比較的アクセスのよい場所にあります。


 出版社は書店でのイベントをとおして、著者と読者をつなぎ、著者と書店をつなぐことができます。サンボマスターの山口さんが、対談やらライブやらで、しばしば人と人とがつながることのたいせつさを語ります。まさに、ごもっとも。つながれば、何かが起こるかもしれません。何かが始まるかもしれません。


 私には、出版社がそのような「つなぎ」の役割を引き受けているようには、あまり思えません。「本だけだしてりゃ、いいんだよ」というのは、ちょっと違うでしょう。出版社があまりイベントをやらないのは、もしかしたら「本を出すこと」と「対談」とは違う次元のことであると考えている人が多いからかもしれません。前者が高尚で、後者は低俗だ、と決めつけている人が、出版人のなかにはいるようです。だから、対談本は「軽い」とか「売れない」というように、決めつけている人もいるようです。


 人が何かを決めつけてしまうと、なかなかその決めつけから解放されません。私としては、あえてイベントで対談をやり、それを本にするというスタイルを継続して、そういうことにも意味や価値があるということを実践することにより、そういう人たちの決めつけを解放できればと思っています。出版企画の本質は、ネタもとが「対談」なのかどうか、などという部分とは違うところにあるのですから。


 人文系の出版社さん、もっともっとイベントをやって、立場の違う著者に言葉のプロレスをやってもらい、さまざまな議論を盛り上げようではありませんか。そうすればもっと、人文書は売れるようになりますよ!


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