双風亭日乗

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2006年4月23日 (日)

新刊のお知らせ



韓さんのチマ・チョゴリ本の編集作業が進んでおります。


ただいま初校のチェックが終わるところです。順調に進めば、来月末に発売できそうです。


日本ではじめて、チマ・チョゴリ制服について考察した本です。


チマ・チョゴリ制服の歴史を知ることにより、同時に、在日の歴史の概要も理解できます。


装丁の画像は、出来次第、掲載いたします。


森さんの手によるイラストで、チマ・チョゴリ制服を着たかわいい女の子がカバーに登場します。


なにとぞよろしくお願いいたします。



[タイトル] チマ・チョゴリ制服の民族誌


[サブタイトル] ――その誕生と朝鮮学校の女性たち――


[著  者] 韓東賢 (ハン・トンヒョン)


[内容紹介] 拉致家族問題、核問題、そして難航する六カ国協議……。


マスコミ報道などにより、多くの日本人が持つ北朝鮮のイメージは、あまりよいものとはいえない。パチンコ疑惑が騒がれたときには、朝鮮学校の女生徒がチマ・チョゴリを切り裂かれる事件があった。


こうして「北朝鮮」や「民族」といった、過剰な意味がつけられてしまったチマ・チョゴリ制服には、いったいどのような歴史があるのか。単なる学校制服とは、どこが違うのか。


在日である著者は、そうした疑問を胸に、チマ・チョゴリ制服の歴史を探る旅に出かける。


そこから見えてきたものは、「私が着たいから着る」という在日女性たちの自主性であった。


本書は、チマ・チョゴリが朝鮮学校で制服として導入される直前の時期(1960年前後)に、自発的な着用により、その制服化をうながしたとされる在日女性へのインタビューを中心に、チマ・チョゴリ制服誕生への道すじを探る、貴重なエスノグラフィーである。


[目 次]


はじめに


第一章 チマ・チョゴリ制服について考えるために


 一 アイデンティティと着衣


   近代化と衣服の機能


   学校制服と民族衣装


 二 移民・越境者のエスニシティとナショナリズム


   エスニシティとナショナリズム


   対立する二項を結ぶ「名づけ-名乗り」と「伝統の創造」


   二項対立からパフォーマンスへ


 三 民族におけるジェンダー


   エスニック境界とジェンダー


   チマ・チョゴリ制服と家父長制批判


   ステレオタイプを越えて


第二章 服飾史・社会史的に見たチマ・チョゴリ制服


 一 デザインのルーツ


   朝鮮半島の伝統衣装


   朝鮮の近代化と新女性


   洋装の到来と衣生活の変化


   伝統と近代、支配と被支配の狭間で


 二 制服化の背景


   民族教育のはじまりと苦難の道のり


   「生命水」と朝鮮学校


   北朝鮮への「帰国ブーム」


   「祖国熱」と学校文化


   チマ・チョゴリ制服とエスニック・リバイバル


第三章 チマ・チョゴリ制服を生んだ人びと――当事者の声によるリアリティの再構成――


 一 インタビュー調査の方法と概要


 二 チマ・チョゴリ制服誕生へのストーリー


   率先して着用した女性たち


   見えない制度化の経緯


 三 チマ・チョゴリ制服への道のり――当事者との対話――


第四章 着衣によるアイデンティティの表現をめぐって――インタビューの分析


 一 エスニック・アイデンティティの表現としての着衣


   朝鮮人としての誇り、民族性の表現


   在日朝鮮人ゆえの「伝統の創造」


   自覚から表現、「主観」から「客観」へ


   チマ・チョゴリ制服のメディア性、機能性、そしてアクセシビリティ


   モードとナショナリズム


 二 着衣によるエスニック・アイデンティティの表現とジェンダー


   女性の自立と民族の解放


   コミュニティ外部との境界認識


   「かくれたカリキュラム」


   表現方法と表現形態の選択肢


おわりに


[著者紹介] ハン・トンヒョン…1968年東京生まれ。小学校から大学まで16年間、朝鮮学校にかよう。朝鮮大学校卒業。朝鮮新報記者を経て、立教大学大学院文学研究科博士前期課程修了。現在、東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程に在籍。


[判 型] 46判、ソフトカバー、240頁


[本体価格] 2200円


[発売日] 2006年5月25日(予定)



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