双風亭日乗

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2006年8月10日 (木)

月と青信号



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台風一過の昨晩は、月が明るくて、きれいでした。


月も丸い光、青信号も丸い光、ということで、セットで写真を撮りました。撮影時には、残念ながら月は雲にかかってしまったのですが……。



月を見ていると、こんなことを思います。


どこらへんの国の人が、私と一緒にこの月を見ているんだろう、と。


あまり時差のない地域の人で、天候が晴れであれば、違う国の人も同じ月を見ているんですよね、きっと。



海外で暮らしたことのある人、とりわけあまり時差のない国で暮らしたことのある人は、この月の光の下で「あいつ」や「あの人」はいま、何をやっているんだろうなあ、なんて思ったりするのでは。



カンボジアの農村や国境付近にいくと、個人的に所有する発電機以外には電気を得る手段がありませんでした。


だから、テレビの取材時には、ほとんど発電機を持っていきました。でも夜中はうるさいので電源を落とします。


すると、頼りになるのは月の明かりだけ、という状況になるんですよね。



で、この月明かりが意外に明るいんです。


本が読めてしまうくらいに明るい。



一方、曇っていたり月が三日月だったりすると、あたり一面が真っ暗になります。


まさに漆黒の闇。滞在しはじめたころは、ポト時代にたくさんの人が虐殺されたという事実と、どこまでもつづく闇がリンクして、たいへん怖い思いをしたものです。


あまり意識しない程度の月明かりは、日本で経験していましたが、漆黒の闇は日本で経験したことがありませんでした。だから、ほんとうに怖いんです。



しかし、闇も怖いが慣れも怖いものです。何年も滞在していると、真っ暗な夜に虐殺現場をとおりかかっても、それほど怖くなくなってしまいました。こうやって記憶はマヒしていくんだなあと思いつつ、それも仕方がないことなのかなあ、などとぼんやり考えたものです。


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