双風亭日乗

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2006年9月11日 (月)

「公務員が……」っていうけれど




朝、テレビをつけたら、みのさんが「公務員は、けしからん」と怒っていました。


で、午前中のワイドショーを見ても、夕方のワイドショー的ニュースを見ても、公務員が起こした事件や事故をあげつらい、「けしからん」モードで報道していました。



一連の報道を見ていて、気づいたことがあります。


そういえば、少年犯罪が集中的に報道されたときも、こんな感じだったなあ、と。


マスコミは、まったく懲りずに同じことをやっているんだなあ、と。



目印になる(ネタになる)ような事件・事故が起こると、事件・事故の重大さや凶悪さよりも、誰がそれを起こしたかを意図的に拡大して取りあげる。1社がそれをやると、次から次へと他社も同調し、メディアスクラムになる。



少年犯罪のときには、少年たちの誰もが、凶悪事件を起こす予備軍であるような雰囲気に、世の中が包まれてしまいました。今度は公務員かよ……。何でもいいんだな、きっと。必要なんだな、きっと。



何でもいいけど、必要なのは、身代わりの山羊。


少年でもいいし、公務員でもいい。一点集中で叩けて、いじめる(いじる)ための対象があればいいんですね、マスコミには。



マスコミがやるってことは、視聴者や読者がそれを求めているってことなんですね。


「視聴者や読者が求めるネタ→そのネタをマスコミが報道→スポンサーが資金を提供→視聴者がスポンサーの商品を購入」という図式で考えると、この身代わりの山羊システムはいつまでも続くことになりますね。商業マスコミが生き残るためには、必須のシステムなんですね。



それはそれで仕方がありません。私たちが求めているものを、マスコミが提供しているんですから。私たちは、自分が安心するために、自分よりも何かが下(収入、学歴、地位、容姿など、いろいろ)の人の存在を確認したり、気にしたりするのは、いくらきれい事をいったところで、やめられないことだと思います。



でも、公務員だからという理由でその人が事件・事故を起こした可能性は低く、少年だからという理由でその子どもが事件・事故を起こした可能性は低いでしょう。ならば、事件や事故の報道解説にいちいち「公務員が……」とか「少年が……」という言葉をつけて、すべての公務員や少年が事件・事故の予備軍であるようなイメージをつくるのは、ほんとうはやっちゃいけないことなのだとも思います。



たしかに、他人の不幸は自分の幸せだったりするわけです。とはいえ、そんなふうに思いながら、「少年が……」「公務員が……」と連呼するマスコミの愚かな構造を嗤ったりするっていうのも、なかなか味があっていいんじゃないかなあ、と思ったりする今日この頃です。



こんなことは、どこぞの誰かがさんざん指摘してきたことなのですが、ついつい愚痴ってしまいました。


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コメント

言われることはごもっともです。が、貴殿も「マスコミは~」と、同じ事を言ってませんか?
当たり前ですがマスコミだって真面目な人間も腐った人間もいます。

投稿: ppn | 2006/09/14 12:33:06

みんな同じ穴の狢。
声が大きい奴らが叩かれるのは当然。
与党は、アメリカは、2ちゃねらは、マスコミは、ブロガーは……。

投稿: bear | 2006/09/14 22:44:38

公務員批判は、税金を背景に、通常より高いモラルであるべき、ということであって、予備軍的扱いとは違うのでは?

投稿: valen | 2006/09/14 23:01:26