双風亭日乗

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2007年6月20日 (水)

新書の「なぜ」

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ご近所の往来堂書店に入ると、いきなり「なぜ」というポップが目に入りました。そして、ポップの近くに平積みされた本は、すべて新書。そうです、タイトルに「なぜ」がつく新書のフェアだったんですね。

たとえば、アマゾンで「新書 なぜ」で検索してみます。すると……、『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』(光文社新書)をトップに、なんと235件もの書名がリストアップされます。では、新書の「なぜ」は、なぜなのでしょうか?


さっそく、某出版社で新書をつくっている知人に話を聞いてみました。第一に、新書はワンテーマでつくることが多く、そのテーマをタイトルでアピールするときに使いやすいこと。第二に、以前の新書では、「~とは何か」といったような、「何か」系のタイトルが多かった。しかし、「何か」系だと硬く感じることから、「なぜ」系にシフトしているのではないか、とのことでした。

私の会社では、「なぜ」系も「何か」系も、本のタイトルとしては採用していません。ただし、章のタイトルや小見出しなどでは、かなり多用しています。そう考えてみると、新書とは、単行本の章の見出しひとつ分くらいのテーマにしぼって、つくられているのかもしれないなあ、と思ったりしました。

ちなみに、往来堂書店の新書コーナーは、出版社別ではなくて、テーマ別に本が並んでいます。普通の書店ですと出版社別に新書が並んでいますよね。よって、テーマ別ですと、一瞬、違和感を感じますが、慣れてくると「とても見やすい棚になっているなあ」と感心しました。

千駄木・往来堂書店。お店も、店長のオイリさんも、ただ者ではありません。谷中・根津・千駄木探訪のおりには、ぜひぜひお立ち寄りくださいませ。

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