双風亭日乗

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2007年7月23日 (月)

ひさびさに「やられた~」と思った本

20070723061408
中野京子著『怖い絵』(朝日出版社)。

上野のTSUTAYAでジャケ買いした本です。

ジャケ買いといっても、いろんな要素が複合したジャケ買いです。

装丁のデザインがおもしろい。
装丁で使っている絵が興味深い。
オビがない。
タイトルがおもしろい。
サブタイトルがない。

装丁の絵は、たしか昨年に上野・西洋美術館で展覧企画があったラ・トゥールの作品。それも、私がいままで見た絵の中で、もっとも「怖い」と感じた女性が描かれている「いかさま師」という絵。

サブタイトルがないので、カバー表1には「絵(の写真)」「タイトル」「著者名」「出版社名」のみ。なおかつ、オビがない。こうすると「絵」が活きるんですなあ。
タイトルのフォントも、「怖い」と「絵」のあいだに一文字の空白があり、「怖い 絵」となっています。とても目をひく。

編集屋として、「一本とられた……」、そして「やられた~」とため息ひとつ。
値段とか確認しないで、手にとって買いました。
本体価格1800円でした。

内容は、「怖い絵」を20作品ほどカラーで掲載し、それぞれについて著者がその怖さをコメントする、というもの。著者の意向は、以下に転載する「まえがき」の一部を参照。

本書は、十六世紀から二十世紀の西洋名画に恐怖をたどる小さな試みだが、もちろん見る者を戦慄させるのが目的の真に怖い絵も――ゴヤのサトゥルヌスのような――扱っている。だが特に伝えたかったのは、これまで恐怖と全く無縁と思われていた作品が、思いもよらない怖さを忍ばせているという驚きと知的興奮である。
一枚の絵が語る怖い物語を、どうぞ楽しんでくださいますよう。
(『怖い絵』p9)

読むべき本をすっとばし、やるべき仕事を放り投げて、読みました。
ピックアップされている絵の半分以上は、とくに絵画に興味を持っていない私でさえも、見たことのある絵でした。
コメントの内容については、もちろん著者の主観的な見解も含まれているのでしょうから、「ほんとかなあ?」と思うところはありました。
にもかかわらず、そんな思いを取り消してしまうくらいの「知的興奮」を、この本によって得ることができました。

マジで、おすすめの一冊です!


以下、本エントリーを書いてから数時間後の追記です。

その後、ネットで同書の画像をさがしてみたら、なんとオビ付きの画像がありました!
25500399_1
オビ、あったんじゃん(笑)
上野TSUTAYAは、オビなしで売っていたんだ……。
オビは、カバーが微妙に透ける白い紙でした。
そして、赤い文字で、
「心の底からゾッとする
名画の見方、教えます」
と書かれています。
必殺仕事人のノリですな。

オビはあったけど、やっぱおもしろいっす!

(だがしかし、この大きなオビは、簡単にはハズれないと思うんですけど。『限界の思考』の経験からいうと。薄い紙だから、やぶれてしまったのかもしれませんね。まいっか)

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コメント

中野京子さんのブログ『花つむひとの部屋」からきmした。お初~^*^
あたくしも『怖い絵」を買いましたら帯ぬきでした。なるほど、こんなふうになていたのですね。アマゾンでもわかりませんでした。見てみたいです。

投稿: TONAMI | 2007/07/26 11:09:45

TONAMIさん、はじめまして。画像は楽天で拾いました。オビ付きの現物は、まだ確認しておりません。あったら写真を撮っておきます。

投稿: lelele | 2007/07/26 15:34:19

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