双風亭日乗

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2008年9月30日 (火)

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来月24日に刊行予定の藤井誠二著『重罰化は悪いことなのか』ですが、ようやくカバーのデザインが決まりました。

カバーの写真を撮影したのは、写真家・藤井誠二さんです。「黒こげになった木の太い柱に鉄鎖がまきつけてあり、そこに野花がさしてある」という写真。韓国を旅したときに撮影したのだそうです。

とてもいい写真だと思います。

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2008年9月29日 (月)

小泉元首相の政界引退にともない、次の選挙で次男が横須賀・三浦地区から立候補すると、嵐のように報道されています。また、世襲かよ……。

誰かがテレビでいってたけれど、職人の世襲と政治家の世襲は、能力や技術、そして技能などが親から子に引き継がれるのかどうかという意味で、決定的に違います。前者にはそれがあって、後者にはそれがない。

では、政治家の世襲では、親から子に何が引き継がれるのかといえば、それは票田です。親が開拓した有権者の票を、子がそのまま引き継ぐ。つまり、能力があろうとなかろうと、技能があろうとなかろうと、やる気があろうとなかろうと、親の票田を引き継げば、子は当選できる可能性が高い。

しかし、政治家の世襲がマスコミでさんざん批判されていながらも、国会議員のなかでは世襲議員が一向に減っていません。そうなると、政治家としての能力や技能があるのかないのかわからなくて、マスコミから批判されている世襲議員を、いったい誰が当選させているのか、という素朴な疑問がわいてきます。

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2008年9月29日 (月)

藤井誠二著『重罰化は悪いことなのか』ですが、初校のチェックが終わり、ただいま再校ゲラが出るのを待っているところです。

宮崎哲弥さんと藤井さんの対談が掲載中止になったのをうけて、私のいじわるな質問に藤井さんが応えるという「編集者からの質問」という章を、あらたに追加しました。刑罰に関する私のスタンスをちょろっと書いたりしています。けっこうおもしろい内容になりましたので、乞うご期待。

装丁は、まだ作成中です。今週末くらいには、公開できるかもしれません。

作業の合間に、白石一文さんの小説を一気読みしたり、夜のF1@シンガポールを観たり。月曜には神奈川大学の(全5回)、木曜には明治大学の講義(後期のおわりまで)がはじまり、ばたばたっすね。

時間を見つけて、『デトロイト・メタル・シティ』と『20世紀少年』を観たいです。では!

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2008年9月26日 (金)

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9月15日のエントリーですこし触れましたが、敗戦記念日関連の取材をしながら、その取材を元にして書いた記事が掲載された新聞を、取材記者が取材対象者に送ってこない。それは、私だけではなかったのですね。取材対象者に掲載紙を送るのなんて、新聞記者のすべきこととしては、「基本のき」ともいえることです。

赤木さん関連の取材だからということで、2時間ちかくいろいろ話しました。別に謝礼も受けとっていません。喫茶店のコーヒー代を出してもらったくらいです。ですから、掲載紙のひとつくらい送ってくれても、いいんじゃないのかなあ。朝日新聞は一部売りで130円でしょう。

くだんの記者は、なぜそんな常識的かつ簡単なこともできないのか。第一に、掲載紙を送るのは、記事に名前が出た人だけでいいと思っている。第二に、大新聞の取材なのだから、取材したからといって謝礼などしなくてもよいと思っている。第三に、送ろうと思っていたけれど、送るのを忘れてしまった。この三つくらいが考えられますよね。

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2008年9月24日 (水)

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「オルタ」2008年9-10月号に、本田由紀著『軋む社会』の書評が掲載されました。ありがとうございます。

同誌の特集は「1995 あの年、何があったのか。」です。小田マサノリさん(イルコモンズ)と松本哉さん(素人の乱)の対談や大澤信亮さん(フリーターズフリー)と湯浅誠さん(反貧困ネットワーク)の対談も掲載されています。あと、「だめ連」の神長恒一さんのインタビューも読めます。

ひさしぶりに「だめ連」関連の記事を読みましたが、私は読みながらこんなことを感じました。「だめでいいじゃないか」とは思います。そう思っている人たちが集まったり、その思いに共感する人たちが集まるのもいいと思います。しかし、世の中の多くの人は、だめだと思いながらも働いて、自分の食い扶持を稼いでいます。

自分で食い扶持を稼がなければいけない、とはけっして思いません。だめなことが「だめ」だとも思いません。しかし、「だめ」なことをネタに「開き直る」ような振る舞うことが、どれだけ意味があるのか、私にはよくわかりません。ていうか、「だめでもいいじゃん」と思っていたとしても、開き直られてしまっては、シラけて共感する気もなくなります。

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2008年9月18日 (木)

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いまは浅草に住んでいますが、昨年まで台東区谷中に住んでました。歯医者さんについては、引っ越してからも自転車で谷中にかよっています。いい歯医者なんですよ。浅草から谷中までは、自転車で20分くらいでしょうか。

で、谷中の街角で見かけたのが写真のような光景。政局が混迷し、総選挙も間近だといわれますね。街角の壁には、共産党や民主党の選挙ポスターがぺたぺた貼られています。そんななかに、なぜか黒い犬の写真が……。一瞬、「どこの政党の候補犬なんだ」と思いました(笑)。

この犬は、クロというラプラトール・レトリバーの探偵犬です。AGという探偵会社のシンボルとなっている犬で、なんと実際に探偵活動もおこなっているとのこと(プロフはこちら)。これは、東京都内に住んでいれば、誰でも一度は見かけたことのあるポスターだと思います。

クロのプロフページのボタンをいろいろクリックしていくと、探偵業の内容とか料金などを知ることができます。これもけっこうおもしろかったです。やっぱり不倫調査が一番多いんでしょうね(笑)。女性客を前提にして、サイトがつくられていますから。

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2008年9月15日 (月)

前回のエントリーで「m9」の死を伝えましたが、「論座」(朝日新聞出版)もいま売っている2008年10月号で「休刊」となりました。最終号は買っておこうと思い、昨日、リブロ浅草店で同誌を購入しました。

「もったいないなぁ……」。まず、そう思いました。他誌のように「知名度」があり、「安定」した文章を書ける、「高齢」の筆者ばかりに書かせるのではなく、「U-40」企画に代表されるような、若手の書き手を見つけ、彼らに執筆の場を提供しつづけた功績は大きいと思います。

読売グループのボスであるナベツネや小林よしのりさんを誌面で登場させるなど、向こう見ずで突飛な企画も多く、「大朝日」の雑誌にしては、党派性やプライドなどよりも「おもしろさ」を追求する姿勢が垣間見られました。立ち読みをすると、表紙を見なくても「論座らしさ」のようなものが伝わってきたものです。

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2008年9月14日 (日)

コラムニスト・小田嶋隆さんのブログで、晋遊舎の雑誌「m9」が休刊になったことを知りました。

じつは、この雑誌のタイトルには、ぜひ「m9(^Д^) プギャー」という「文節」を使ってほしかったと、ひそかに私は思っていたのでした(ご存じの方も多いかと思いますが、「mp9」は「m9(^Д^) プギャー」の略なんですね、はい)。しかし、その思いをこのブログで表明しないうちに休刊とは……。

「若者向け」の「硬派」で「ライト」な「オピニオン誌」だったので、期待していたのですが……。残念です。つつしんで「m9(^Д^) プギャー」のご冥福を祈ります。

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2008年9月14日 (日)

出版社や編集者のブログなどで、どこぞのレストランで誰それと会いましたといった感じの「写真と文」を掲載しているのを、しばしば見かけます。そういうのを見かけると、私は「いかにも……」と思って、笑ってしまいます。まあ、そういうのを掲載したい人は掲載すればいいのですけど、「なんだかなあ……」と思わずにはいられません。

有名な著者やら何やらとの交遊を、見せびらかしたくなる気持ちも、わからないではないっすよ、それは。編集者をやっていれば、一般の人がなかなか会えないような人と会う機会も多くなるでしょうからね。「私(俺)、今日、こんな人と会ったんだぜ。私(俺)って、スゲーじゃん」と自慢したくなるんでしょう。

でも、そんな内容の「写真と文」をウェブサイトやブログに掲載した場合、読者はそれを喜んで読んだり、楽しんで読んだりしているんでしょうか。たとえば、私など、そんなのを読んでもまったく喜ばないし、楽しくもありません。じゃあ、読まなきゃいいじゃん、という話なのですが、一度でもそういうのを目にしてしまうと、気になるじゃありませんか(笑)。

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2008年9月11日 (木)

『カミュなんて知らない』につづいて、青山真治監督の『ユリイカ』(2000年)を観ました。

偶然に起きたバスでの無差別殺傷事件。偶然、そこに居あわせた運転手。そして、兄と妹のキョウダイ。この映画は、無差別殺傷事件に巻きこまれながら、偶然、生き残った運転手とキョウダイの物語です。

運転手は、その街にいることができず、数年間失踪。その後、街にもどる。しかし、もどった彼は、殺人事件の容疑者だと思われるなど、地元の人たちから「不気味なストレンジャー」のまなざしを注がれる。

一方、キョウダイの家庭は崩壊し、事件の影響で失語した彼らは、親のいない豪邸で自堕落な生活を送る。親戚は、財産を目当てに、彼らのめんどうを見ると申し出る。しかし、彼らは誰も信用しない。

地元社会から排除された運転手とキョウダイは、いつしか共同生活を送るようになる。そして、キョウダイの親戚の若者も含めた4人は、排除の街を捨てて、バスで旅に出る……。

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2008年9月 9日 (火)

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「AERA」(朝日新聞出版)の2008年9月15日号に掲載されているインタビュー記事「現代の肖像」で取りあげられているのは、弊社刊『軋む社会』の著者・本田由紀さんです。読みごたえのあるインタビューですし、なんといっても写真がいいっす。ぜひご一読ください!

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2008年9月 8日 (月)

仕事上の必要があって、犯罪がらみの映画を連続で観ています。

まず、柳町光男監督『カミュなんか知らない』(2005年)。日大芸術学部(日芸)で映画づくりをやっていた知人から、学部時代の様子を聞いたことがありますが、映画づくりの様子については、ほぼそのとおりの内容でした。映画のモデルが日芸なのかどうか、知りませんが。

「芸術」にあこがれた男女の学生が、映画づくりをとおして出会い別れを繰りかえす。いわゆるモラトリアムな状態っていうんですか。そんな彼らがつくった映画。それが、不条理な殺人を犯す少年の物語だった。

モラトリアムな若者の出会いと別れも不条理、少年が犯した殺人も不条理。これが映画の結論なのかもしれませんが、比較の対象が飛躍しているうえ、学生らの恋愛模様を冗長に描いていることから、何度も早まわしして観ざるをえませんでした。

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2008年9月 4日 (木)

「ほかにやるべきことがあるのに、なぜ更新を」なんて思われてしまうのがいやで、もっとブログを更新したいのに、更新を見送っている人をたくさん知っています。学者やライター、脚本家、そして編集者などなど。

でもね、忙しいからこそ、気分転換にブログを更新することもあるわけです。ブログの更新は、暇だからするとは限りません。誰のブログであれ、くれぐれも「ブログ更新=暇」なんていう短絡的な発想をするのではなく、更新されたら素直に楽しく読むという姿勢をもっていただきたい。

そうすれば、更新がとどこおりがちな学者やライター、脚本家、そして編集者の方々が、ブログを更新する頻度もあがり、私たち読者も楽しむことができるようになるような気がします。

さて、10月末に発売予定の新刊は、藤井誠二さんの対話集『重罰化は悪いことなのか』です。対話の相手は、芹沢一也さん(社会学者)と松江哲明さん(映画監督)、宮崎哲弥さん(評論家)、郷田マモラさん(漫画家)、そして宮台真司さん(社会学者)という豪華なラインアップ。

死刑や少年法改正などを含めた重罰化をめぐる議論は、犯罪加害者と被害者の問題をめぐる議論でもあります。これらの問題は、「あちらをたてれば、こちらがたたず」という性質のものなので、誰もが合意できる答えなど、おそらくありません。

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2008年9月 2日 (火)

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北京オリンピックの柔道男子100kg超級で金メダルを獲得した石井慧さん(21)。石井さんの発言は、へたなお笑いを観ているよりもおもしろいっす。彼の発言をテレビで聴いて、私は何度わらい転げたことか。

昨今の日本柔道の低迷を打開するのに、彼のユーモアがよいスパイスになるんじゃないんですかねぇ。以下、彼のおもな発言を引用してみます。カッコ内は彼の発言で、その他は私の感想です。

「喋りでも実力があるところを見せたかった」。いいんじゃないんですか。
「自分はヒールと呼ばれてもいい」。柔道選手はヒーローでなければならない、なんて決まりはありませんから、大いにけっこうです。
「どうも、飛ぶ鳥を落とす勢いの石井です」。ほんとうのことをいって、何が悪いのでしょうか。
「思いっきり遊びたいです」。これは、金メダル獲得直後のインタビューでの発言。生放送で聴きましたよ。ぶっとんでわらわせてもらいました。素直でいいと思います。
「これから石井の快進撃がはじまります」。いけいけ~!

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