双風亭日乗

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2008年11月24日 (月)

携帯電話依存症について

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今朝の「おはよう日本」(NHK)は、「携帯依存」を特集していました。司会者は、何度も「便利ではあるのですが……」といっていましたが、全体的には携帯電話に対するネガティブな印象を視聴者にアピールする内容でした。

最近、いろんな番組で顔を見る安川雅史(全国webカウンセリング協議会の理事長)という方が出演し、携帯依存について解説していました。まず、「こんなトキは携帯依存?」ということで、「片ときも手放せない」「メールが終わらない」「利き手と逆の手でメール」「圏外になるとパニック」という徴候をあげます。そして、その対策として、「家族でルールを決める」「一定期間、携帯からはなれさせる」「親が携帯についての理解を深める」などが有効だといっておりました。

自分のまわりには、携帯に依存していると思われるような子どもはいないし、見かけないので、「そうなのか~」といった感じで番組を見ていました。

そのあと、番組のVTR取材で、町を挙げて子どもに携帯電話を持たせない運動をしている石川県野々市町が紹介されました。「プロジェクトK」(「K」は携帯の意)という陳腐な名前をつけて、町ぐるみのプロジェクトを実践しているとのこと。

なんだこりゃ、と思いましたね。「携帯=悪」という同調圧力が高まると、町ぐるみでこんなことをやりだすのか、と見ていて薄気味悪くなりました。禁煙運動や動物愛護運動にも見られるような、「自分たちが絶対的に正しくて、それに同調しない人は排除する」という空気に、画面上で見る町が満ちあふれていました。

青少年ネット規制法でフィルタリングを強め、有害サイトを子どもに見せないようにするとはいうものの、携帯電話の流通を止めるとかしない限り、子どもが見たいと思ったらどうにでもなることでしょう。不安をあおり、セキュリティ関連企業がもうかり、旗振り役の人たちの自己満足感を達成できるというパターンは、犯罪と防犯の関係とまったく同じです。

たいせつなのは、有害サイトを見たときに、子どもがどのように対処するのかということでしょう。おとなは、対処するための知恵を吹き込む程度にする。子どもはそんなにバカじゃないんだから、自分で考えて対処させればいい話なのではありませんか。

携帯依存についても、「どれだけ依存している人の数が増えているのか」という情報がないまま、増えていると決めつけている印象があります。番組で使われていた、数少ないデータのネタ元が『ケータイをもったサル』を書いた正高信男さんですから、何らかのバイアスがかかっているという疑念はぬぐえません。

携帯電話に依存してしまうのかどうか。有害サイトにどう対処するのか。いずれにしても、携帯を使う子どもが自分で考え、経験し、判断すればいいことだと思います。何度も書きますが、たいせつなことは「子どもが自分の頭で考える」ということです。

子どもが自分で考えれば、経験が足りないのだから、失敗することもあるでしょう。失敗してもいいじゃん。なんで「プロジェクトK」とかやってるおとなたちは、そう思えないのだろう。失敗するから身に付くこともあるのに、失敗を予防しようと躍起になっているのは、笑止千万としか言いようがありません。

けっきょく、こうした話を聞くたびに感じるのは、子どもをバカにしているということと、子どもを自分の支配下においておきたいというおとなの考えです。子どもが自分で考えるというプロセスをショートカットしてしまって、おとなが「ダメだ」とかいっても、表面的な問題しか解決できないでしょう。

各局が同じような切り口で、同じようなメンバーをゲストに招き、不安をあおる。もしかしたら、マスコミが「携帯依存」をつくりだしているのかもしれない、なんて思うのは私だけなのでしょうか。

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