双風亭日乗

« 2008年11月 | トップページ | 2009年1月 »

2008年12月26日 (金)

20081226162710
■「プリンツ21」 特集 玉木宏 佐内正史
アート系雑誌の『プリンツ21』(プリンツ21)が発売になりました。今回の特集は俳優の玉木宏さんと写真家の佐内正史さんです。編集部のKさん、いつもありがとう!

玉木ファンは必ず買うのでしょうけれど、超売れっ子俳優の実像をかいま見るという意味では、ファンでなくても楽しくよめました。また、佐内さんの特集では、色っぽくて若々しい小泉今日子の写真に感動し、「靴ひもの結び方」という記事で楽しみました。メチャクチャなんですよ、その結び方が(笑)。

なによりも、超売れっ子俳優のスケジュールをどう押さえたのかが気になります。玉木さんを40ページ分の取材で拘束するなんてプロジェクトは、超難関なのではありませんか。編集部の方にノウハウをご教示いただきたいですね。


20081226162905_2
■「神奈川大学評論 61号」 特集 「生きにくさの時代」
わが母校が発行している硬派の評論誌「神奈川大学評論」(神奈川大学評論編集専門委員会)。企画の当たりはずれはあるけれど、当たったときのインパクトは大きいんです。

今回のテーマは「生きにくさの時代」。巻頭対談は鎌田慧さんと川田文子さんで、読む前に内容がわかるような感じでした。とはいえ、論評の執筆陣が内田樹さんと北田暁大さん、斎藤環さん、立岩真也さんなど、すごい面子です。

双風舎の本を買っていただいている読者なら、同誌61号は買っても損をしないと思います。

日乗 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月26日 (金)

1098754_cats_eyes_looking
坂東眞砂子著『「子猫殺し」を語る』ですが、来年2月末の刊行にむけて、鋭意作業中でございます。
この本には、坂東さんが日経新聞夕刊に連載したエッセイの全文と、3本の対談が収録されます。

坂東さんは、すでに東琢磨さんと小林照幸さんのそれぞれと対談を終え、今週初めには佐藤優さんとの対談を実施しました。基本的には「子猫殺し」論争、ひいては猫に関する問題を語っているわけですが、どの対談も予想外の方向に話が進展し、興味深いものとなっています。

刊行後には、いくつかのトークセッションを実施する予定です。「猫をファシズムの記号に使わせないように、すべての猫好きよ、いま結集せよ!」(by 佐藤優)というかけ声のもと、坂東さんと佐藤さんのトークなどが実現しそうです。

「子猫殺し」論争(というか坂東さんへの一方的な糾弾)から2年。糾弾のガスが抜けたいま、あの騒ぎとはいったい何だったのかを徹底検証します。

編集日誌 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年12月21日 (日)

20070416094907
12月21日の「きっこのブログ」で、ハタハタを不法投棄したニュースをうけて、きっこさんがコメント(以下、ハタハタコメントという)しています。

ハタハタを不法投棄した人は、知人からハタハタを大量にもらい、自分で食べ、知り合いに配り、それでもあまったからやむなく捨てた。この人は法を犯しているが、できるかぎりのことをやったうえでハタハタを埋めたのだから、「そんなに目クジラ立てるようなことじゃないと思う。むしろ、よくここまでがんばったと、ホメてあげてもいいくらいだ」ときっこさんはおっしゃるんですよ。

そんなきっこさんがブログの「子猫殺し作家の屁理屈」というエントリーで、「子猫殺し」のエッセイを日経新聞夕刊に書いた坂東眞砂子さんを「こいつ」と呼び、「バカ女」とか「猟奇殺戮変質女」などと罵っています。ハタハタコメントと坂東さんへの罵倒を比較すると、きっこさんはちょっと矛盾しているように思えて仕方がありません。

まずは、くだんの記事を読んでみてください。

続きを読む

日乗 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年12月19日 (金)

20081219181137
「漫画実話ナックルズ 2009年2月号」(ミリオン出版)の永江朗さんによる書評コーナー「俺の一冊」に、『重罰化は悪いことなのか』が取りあげられました。永江さん、編集部のみなさん、ありがとうございます。

日乗 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月17日 (水)

4902465140
来年5月からはじまる裁判員制度。30万人の候補者に対して通知が送られたようですね。裁判員制度は、「国民のみなさんが裁判に参加することによって、国民のみなさんの視点、感覚が、裁判の内容に反映されることになり」、「その結果、裁判が身近になり、国民のみなさんの司法に対する理解と信頼が深まることが期待されてい」る制度とのことです(引用は法務省ウェブページより)。

通知書の発送にともない、テレビでは「もしも通知が届いたら?」という質問を街中の人にぶつけていました。そもそも、テレビにインタビューなんていうのは恣意的なものです。100人に「猫は好きですか」と聞いて、実際には「好き」が70人で「嫌い」が30人だったとしても、両論併記みたいなかたちで双方の意見から3人づつの声を報道する。で、クリップみたいなものに賛否の印をつけて、これだけ多くの人が「賛成」しています、なんていうわけです(おいおい、その印はスタッフが話を聞かずにつけてるんじゃないの~、と思ったり)。

そんなわけで信頼度は低いものの、テレビのインタビューであっても「いろんな意見がある」ということは、なんとなくわかります。裁判員制度に関しては、これまでなかった制度だけに、不安をうったえる人が多かった印象があります。では、何が不安なのか。

続きを読む

日乗 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月15日 (月)

670527_sugar_cube
更新しなくてすいません。
最近、あんまりウェブを見ないんですよね。深い理由はないのですが、そんな時間があったら本でも読んでたほうがいい、とか思ったりして。
ミクシーなぞ、かれこれ数カ月も開いていません。
まあ、そういう時期もあるんでしょうね。

さてさて……。

昨晩、浅草のあるバーで一杯呑んでいたら、しゃっくりが止まらなくなりました。
息を止めてもだめ。水を飲んでもだめ。ぜんぜん止まらない~。
そんな様子を見かねたバーテンダー(哀川翔に似てる)が、おもむろにスプーンを取り出し、そこに角砂糖とレモンのスライスをのせて、「これで止まりますよ」とスプーンを私に差し出しました。

角砂糖にレモンの絞り汁をかけ、口の中に放り込む。角砂糖を噛みくだき、一気に飲みこむ。
すると、ピタっとしゃっくりが止まりました。
こんなことって、あるんですねぇ。
しゃっくりが出たときには、ぜひお試しあれ。

日乗 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月 2日 (火)

Photo
赤木智弘著『若者を見殺しにする国』がキノベスの26位にランクインしました。この本、リアル書店では紀伊國屋書店さんにもっとも多く売っていただきました。そして、いまも売っていただいています。ありがたや、ありがたや。

キノベスについては、以下を参照してください。

年末恒例の「キノベス」。
2007年10月以降出版された新刊(文庫化タイトルを除く)に限定して、紀伊國屋書店全スタッフから「実際に読んでみて面白かったのでお客様にぜひオススメしたい本」という趣旨で募りました。
約540件の応募に対し、社内の「自他ともに認める本好きのスタッフ」十数名が選考委員として最終投票。紀伊國屋書店としてオススメしたい30点を選びました。
ジャンルにこだわらない、私たち書店員の今年のおすすめ本をどうぞ手にとってご覧ください。

http://booklog.kinokuniya.co.jp/kinobest2008/

日乗 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月 2日 (火)

1045051_windmills
昨晩のNHK「ニュース9」で、グリーン電力なるものについて報じていました。六本木ヒルズの映画館が、毎週日曜はグリーン電力を使って上映しているそうです。また、民間のちいさな電力会社がコンビニで太陽光発電をして、一方でコンビニからは通常の電力料金をとり、他方で「グリーン電力証書」というものを企業や個人に販売しているとのこと。

なんだか「子どもブログ相談室」みたいなノリになってしまいますが、44歳のおっさんになっても、世の中には疑問に思うことがたくさんあって、困ってしまいます(笑)。以下、「みんなのグリーン電力」というサイトからグリーン電力の説明文をいくつか引用してみます。囲みの部分が引用です。

どこで発電されたのかわからない電力ではなく、生産地や原材料のはっきりした電力を求めるのは、消費者の権利としてあってもいいと思います。 その中でも、環境負荷の少ない、自然エネルギー(注>)による電力として、グリーン電力を買うという選択肢があってもいいのではないでしょうか。

「グリーン電力を買う」のが消費者の権利というけれど、電力発電というのは社会のインフラといってもいいようなものなのだから、民間レベルでどうこうやるよりも、国策として取り組むべき問題のような気がします。「権利」だとかいって、購買意欲をあおっていいものなのでしょうか?

続きを読む

日乗 | | コメント (3) | トラックバック (0)

2008年12月 1日 (月)

「週刊文春」2008年12月4日号に「朝日大赤字 51歳地方紙エースを引き抜いて…」という記事が掲載されました。「大赤字」は置いてといて、「地方紙エースを引き抜いて…」に注目してみましょう。

朝日新聞(以下、朝日)に引き抜かれたのは、高知新聞の編集局次長兼編集委員の依光隆明さん(51)。2001年に「高知県庁の闇融資事件」取材班代表として日本新聞協会賞を受賞しています。朝日は依光さんを、12月1日付で採用したようです。

朝日は記者だけで2600人。高知新聞は全社員で300人。経営規模や人材の多さから普通に考えると、再建や活性化のために、朝日の編集委員クラスの記者が高知新聞に引き抜かれる、ということになりそうなものです。しかし、実際に起きたことはその逆でした。

では、なぜ地方紙の幹部記者を全国紙が引き抜いたのか。記事中に以下のようなコメントありました。

続きを読む

日乗 | | コメント (0) | トラックバック (0)