2009年3月23日 (月)
『ユートピアズ』がおもしろい!
うめざわしゅん著『ユートピアズ』(小学館)という漫画、めちゃめちゃおもしろいです。「ヤングサンデー」に連載された短編を集めたもので、とりあげるテーマがとても興味深い。
M系性的困難者のために働く「公認女王様」を一般家庭の子どもが訓練する話。
ある男女が付きあいはじめたが、女性のほうが何から何まで男性に合わせ、最後は死ぬことまで合わせようとする話。
女性専用列車にまちがって乗った男性が、まったく痴漢などしていないのに、「意識の高い」女性たちによって痴漢よばわりされる話。
自衛隊が「平和隊」と呼ばれる時代になり、政府も庶民も健康と身体に関心を集中させるなか、「身体を管理されることは心を管理されること」と気付いた男性が、その雰囲気に抗う話。
憎悪の原因となる「ヘイトウイルス」が発見され、抗ウイルス薬などが開発されるが、じつはそのウイルスはでっちあげであり、にもかかわらず人々はウイルスの存在を信じてしまう話。
ほかにも三つの話が収録されています。
おもに近未来の日本の姿を描写しているのですが、「たしかに、ありえるよなぁ……」という話が多く、読みながらいろいろと考えさせられました。
ぜひご一読を!
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