双風亭日乗

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2010年3月 5日 (金)

朝鮮学校の授業料無償化

日本のなかにあるんだし、生徒も先生も日本で生活しているんだし、そこで学ぶ人も教える人も日本語を話すんだし……。

いきたくないけど親にいかされている子どももいるんだろうし、勉強の仕方はいろいろあるんだし、そこで学ぶ子どもには拉致問題と教育を直結する人の言説なんて関係ないんだろうし……。

無償化が制度化されるのなら、対象となる学校を消去法で減らすよりも、無償化で恩恵をうける子どもがひとりでも多くいたほうがいい、と単純に思いますが。

以下のような記事を読むと、ただただ北朝鮮への反発やら社会主義への憎悪みたいなものばかりが感じられ、いま朝鮮学校に通っている子どもやこれから朝鮮学校に通う子どもに関する論点が、すっぽり抜け落ちているような気がします。

【安藤慶太が斬る】朝鮮民族は日本の「朝鮮学校統治」を容認するのか

だからといって、北朝鮮の政策やら拉致問題への対応がいいといっているわけではありません。でも、あれが悪いからこれもダメと考えるよりも、あれは気に入らないけどこれはいいかと考えてみるほうが、いろいろなことに気づいたり考えたりする機会が増えて、いいんじゃないかと思うだけです。

坂東眞砂子さんの「子猫殺し」が気にくわないから、その著書を燃やしてしまったら、もしかしたらその著書によって抱けたかもしれない感動や気づきの可能性を、読む前から放棄してしまうことになる。それって、もったいないと思うんですよね。

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