双風亭日乗

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2010年3月23日 (火)

『オシムからの旅』――ユーゴスラビアの複雑な歴史とサッカー

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木村元彦著『オシムからの旅』 (理論社)。この本は、理論社「よりみちパン!セ」シリーズの一冊なのですが、ご縁があって編集をお手伝いしました。

本をつくりはじめるまで、ドラガン・ストイコビッチが誰なのか知りませんでしたし、イビツァ・オシムの名前もテレビで見かける程度でした。ストイコビッチは、いま名古屋グランパスの監督をやっていて、オシムはご存じのとおり日本代表監督をつとめた名将ですね。ついでに、私は野球好きで、サッカーにはあまり興味がありませんでした。

しかし、おもしろいものです。本をつくるなかで、まずストイコビッチの生き方を知り、くわえてオシムの半生を知ることになり、その壮絶さに圧倒されつつ、このふたりに対して大いなる興味を抱くようになりました。

そして、サッカーのおもしろさにも気づきました。そのプレースタイルは、各国によって違いがあること。国の代表が戦う大会と、クラブの代表が戦う大会があること。そして、サッカーはいつも、世界史とつながってきたこと。

著者の木村元彦さんとは、20年前に同じ職場で働いたことがありました。でも、あの『オシムの言葉』を書いた木村さんと、私が知っている木村さんが同一人物なのか、一抹の不安を抱いていたのです。ですから、担当者としてお会いしたときに、それが同一人物だと確認して、ほんとにびっくりしました。

私の知っていた木村さんは、ユーモラスで気のいいお兄さんでした。再会したとき、そのへんに変化はありませんでした。しかし、過ぎ去った20年のあいだに、木村さんは何度も旧ユーゴスラビア(以下、ユーゴ)に足を運び、私は長期でカンボジアに滞在しました。何度も会ううちに、冗談のあいまに「国とか民族ってなんだろう」ということを話すようになりました。

<つづく>

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コメント

もう出てますか?読まなきゃ。
友人のライターが書いたリンク先の本もよろしくお願いします!
(あと、ツイッターで何度かリアクションしてるんだけど気づいて欲しい…w)

投稿: ハン | 2010/03/23 12:16:55

リアクションなしは、申し訳ないです。フォローしなきゃ!

投稿: lelele | 2010/03/23 12:21:44