双風亭日乗

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2013年7月27日 (土)

田舎と呼ばれるような地方の集落。その集落という共同体は、すでに終焉に向かっているように思える。終焉への過渡期といってもいい。山口県周南市の集落で起きた連続殺人・放火事件は、過渡期だからこそ起きたものだと私は思う。

日本の過疎集落に見られるような過渡期の共同体が抱える問題の最たるものが、相互扶助の崩壊と相互監視の強化である。農業が不振となり、後継者は不在。息子や娘は街に出てサラリーマンの道へ。

集落には老人だけが残る。集会や寄り合いなど、共同を示すような集まりがおこなわれるが、それは惰性のなせる技となる。彼らは、自給自足できる程度の農作業と年金で生きる。娯楽がほとんどないので、関心が向かう先は近所の動向にならざるをえない。

あそこの家の息子は、あの会社に就職したらしい。あの家は、農地を売って家屋を建て直したらしい。そんな、他愛のないネタを噂しあっているのならまだいい。問題は悪口だ。何人かの人が集まれば、気が合わない人がいたり、文句がいいたくなるような振る舞いをする人がいるのは当然である。

それを口に出すと、瞬時に噂話として集落をかけめぐり、たいていは噂されている本人にも伝わる。すると、噂の出所となる人は、噂される人の憎悪の対象になる。狭い集落で、しょっちゅう顔を合わせる人が憎悪の対象になってしまい、噂される人は心を病む。

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2013年7月23日 (火)

おはようございます。毎日、暑いですね。

NHKの朝ドラは、おもしろければ録画して、毎日観るようにしています。最近の当たりは「カーネーション」、はずれは「純と愛」でした。そして、いま放映中の「あまちゃん」は、大当たりといっていいと思います。

現在と過去をいったり来たりしながら、スピーディーに進行していく物語。NHKではギリギリ(というか、一線を越えているような気もする)の小じゃれたユーモア。観てて飽きません。

宮藤官九郎さんの作品といえば、「池袋ウエストゲートパーク」からはじまり、「木更津キャッツアイ」、「「ぼくの魔法使い」、「タイガー&ドラゴン」、「流星の絆」、「うぬぼれ刑事」、そして「11人もいる!」と観てきました。もちろん、はずれはありません。

でも、今回は1回15分の朝ドラです。それもNHK。正直、大丈夫かな、と思ったりもしました。はじまってみると、第1回からそんな不安は払拭され、どんな状況であってもおもしろい作品に仕上げるクドカンの力量を思い知ったしだいです。

今日も笑いました。薬師丸ひろ子が演じる女優の主演した映画名が、「猫に育てられた犬」ですよ。

毎日、ドラマを観て、笑って、それからすべてが始まる。そんなすばらしき生活を送っております。一方、今回でハードルが上がりまくってしまうため、次期の作品はたいへんだなあ、とも思います。

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2013年7月16日 (火)

みなさん、こんばんは。ブログに記事を書くのが久しぶりなので、ちょっと緊張します。

2011年1月から約3年半、週に4回ほど記事を書かせていただいていた夕刊ガジェット通信ですが、7月10日の記事を最後に、執筆が終了しました。まず、原稿料をいただきながら、長期のわたってネットで署名記事を書かせてくれたニフティ株式会社エンターテインメント部に、深くお礼を申し上げたいと思います。

この時代に、ネット掲載の原稿を、ほぼ好きな内容で、かつ分量もほとんど自由、そして原稿料もいただける。そんな、すばらしい環境をセッティングしていただいたニフティさんの度量に、敬意を表したい。歴代の担当者の方々、ほんとうにありがとうございました。

そんなわけで、日々の雑記帳として、ふたたびこのブログを使っていこうと思います。以前、お読みいただいていた方々は、ブログ更新の頻度が落ちるとともに、当然ながらいなくなってしまいました。アクセス数がほぼゼロの状態からの復活となります。

すこしでも多くの方にお読みいただけるよう、努力してみようと思います。

それでは!

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