双風亭日乗

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2015年6月29日 (月)

『uta0001.txt』の初版については、多くの読者にお買い求めいただいた結果、おかげさまで品切れとなりました。そして、中澤さんのご遺族と弊社が相談した結果、重版はしないという方向で話が進んでおりました。

しかし、ここにきてオンデマンド版ならば、普通の印刷所で印刷・製本するよりも安い費用での重版が可能なのではないか、ということになりました。

本の定価には、用紙・印刷・製本だけでなく、取次と書店の利益、そして出版社の編集や営業の費用など、さまざまなものが含まれています。とはいえ、もっとも費用がかかるのは、用紙・印刷・製本です。

普通に印刷所で重版を刷った場合、最低でも300〜500部くらい刷らないと、現状の定価は維持できません。100部くらいを発注すれば、おそらく定価を2〜3倍くらいにしないと、元がとれなくなる可能性もあります。

ところが、オンデマンド印刷を利用すると、100冊程度の少部数を重版した場合、現状の定価が維持できる程度の費用で印刷できることがわかりました。ちなみに、オンデマンド印刷には採算分岐点があり、(少部数でない)ある程度の部数をまとめてする場合は、普通に印刷したほうが安くなります。

ご遺族と相談した結果、それならばオンデマンド版で重版するのが妥当なのではないか、ということになりました。というのも、初版は品切れになったものの、いまだに注文の勢いがおとろえず、返品待ちの保留にしている部数がばかにならない数になっているからです。

では、初版と第2刷オンデマンド版との違いは何か。見返しが変わります。初版は青くて薄い紙でしたが、第2刷オンデマンド版は本文と同じ紙になります。そして、奥付には「第2刷オンデマンド版」と記されます。その他は、ほとんど変わりありません。

今後、市場には初版とオンデマンド版が混在して流通することになります。どうしても初版を手に入れたい方は、以下のようにしてください。

A. 初版の在庫がまだあるリアル書店(紀伊國屋書店新宿本店など)やネット書店(ジュンク堂&丸善、紀伊國屋書店など)などで、できるだけ早く注文する。

B. リアル書店で注文する場合は、オンデマンド版ではなく「初版」がほしいことを店員に明確に告げる。そうすることによって、弊社や取次はその注文を受けてもオンデマンド版を出荷しません。初版の返品を待ち、それを改装してから再出荷することになります。

C. 初版の返品待ちは、いつ出荷できるかが未定です。理由は、この本に関してはいまだに返品がないからです。今後も返品があるかは、まったくわかりません。また、いつ返品が来るのかも、確実なことはいえません。ですから、上記「B」の方法で、リアル書店で初版を注文しても、出版社側としてはそれを出荷できるかどうかわからない、ということになります。ご注意ください。

以上、長々と失礼しました。オンデマンド版での重版というのは、弊社にとっては初めての試みなので、できるだけ多くの情報を読者のみなさんに届けておこうと考えました。

オンデマンド版は、7月1日から出荷されます。引き続き、『uta0001.txt』をよろしくお願いいたします。

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2015年6月10日 (水)

みなさん、おはようございます。

まず、6月6日に紀伊國屋書店新宿本店でおこなわれた宮台さんと穂村さんのトークセッションに来ていただいた方々に、深く御礼もうしあげます。女性のお客さまが多く、おふたりの人気ぶりを再認識した次第です。

さて、以下は読者の方々と書店の方々へのお知らせです。

著者の命日である4月24日に配本した中澤系著『中澤系歌集 uta0001.txt』ですが、配本から1カ月ちょっとで品切れとなってしまいました。いまのところ、重版の予定はありません。

したがって、現在、書店に流通している分の取り扱いのみとなり、これから書店で新規予約をしても、お手元には届きません。ネット書店も、基本的には取り扱いがなくなると思われます。

ただし、紀伊國屋書店やジュンク堂書店などでは、リアル書店に在庫があれば、いまからでも購入が可能です。しかし、それも店頭の在庫がなくなれば、取り扱いは終了となります。

正直にいって、短歌の歌集がこれほど売れるものなのか、と驚いております。著者のご遺族の力や中澤系プロジェクトの力、そしてなにより中澤系さん自身の力なのでしょうね。この売れっぷりは。すばらしい!

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