双風亭日乗

2010年7月19日 (月)

1年ぶりに新刊を出します。

ほんとうは、ちょうど1年前に出ているはずの本でした。しかし、茂木さんの書簡(第2信)が大幅に遅れたため、この時期となってしまいました。じつは、この本が予定どおりに出せなくなったことから、出版計画に狂いが生じて、私は半年ほど他社の本づくりを手伝ったりもしました。

この1年、いろいろなことがあっただけに、この本を刊行までこぎつけたことの感慨もひとしおです。

なお、7月25日からしばらくのあいだ、拙ウェブページの連載「脳は心を記述できるのか」の掲載は中止します。もちろん、本の販売促進が目的です。連載をご愛読していただいている読者には申し訳ありませんが、ご理解いただければ幸いです。

以下、書誌情報です。その他の情報は、追ってお知らせいたします。

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タイトル: 脳と心
   ――クオリアをめぐる脳科学者と精神科医の対話
著  者: 茂木健一郎(脳科学者) ・ 斎藤 環(精神科医)
判  型: 46版、並製、アジロ綴じ、388ページ(予定)
定  価: 本体1905円(税別)
I S B N: 978-4-902465-17-4 C0095
配本日: 2010年8月25日(予定)

目 次:
はじめに――往復書簡の読み解き方
往復書簡「脳は心を記述できるのか」
    第一信 「価値のクオリア」は存在するか?  斎藤環
    第二信 クオリア、そして偶有性  茂木健一郎
    第三信 「人間」と「言語」、あるいは偶有性のアスペクト 斎藤環
    第四信 因果性と自由  茂木健一郎
    第五信 チューリングマシンの精神分析  斎藤環
    第六信 人間の自由について  茂木健一郎
往復書簡 延長戦
    「クオリア」にも「偶有性」にも同意できない  斎藤環
    「白旗はあげられない」  茂木健一郎
おわりに――この書簡でなにがわかったのか

※6通の往復書簡のページ組は、上段2/3が書簡本文、下段1/3がくわしい「実況・解説」です。

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2010年3月 1日 (月)

お待たせしております。
もうすぐ斎藤さんの書簡を掲載する予定です。

書籍化に際しては、『心脳問題』の山本貴光さんと吉川浩満さんの全面的なバックアップの元、付加価値を盛りだくさんにしてお届けいたします!

脳科学ブームの画期をなす企画として、恥じないような本をつくろうと思っております。ご期待ください。

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2009年8月21日 (金)

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お待たせしました。仲正昌樹著『Nの肖像』は、本日より書店に配本されます。

いま私の手元に、現物が届きました。今回は、カバーの用紙をいつもの「双風舎の本」と変えてみたり、本文の文字に黒以外の色をつけてみたり(写真参照)。造本を工夫してみました。

ぜひ、書店で手にとってみてくださいね!

8月30日には、新刊の刊行を記念して、ブックファースト新宿店でトークイベントをおこないます。同店で本をご購入いただければ、無料で参加できます。こちらもよろしくお願いいたします。

刊行記念と新刊の紹介ということで、以下に『Nの肖像』の「序章」の一部を転載いたします。ご一読いただければ幸いです。

序章 消せない記憶

■なぜ宗教体験を語るのか

 私はこれまで、自身が統一教会の信者であったことについて、いくつかの著書のなかですこしずつ触れてきた。東京大学(以下、東大)に入学した直後の一九八一年四月から、桜田淳子氏や山崎浩子氏が合同結婚式に参加して騒がれた九二年一〇月までの一一年半、たしかに私は信者でありつづけた。
 そうした私自身の記述の断片を読んで、いまだに私が統一教会とつながっているとブログに書いたり、統一教会のシンパだと噂する輩が絶えない。一度、何かの宗教に入ると、たとえ脱会したとしても、色がついて見えるのであろうか。私は確実に、九二年一〇月には統一教会と縁を切っているのに……。

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2009年8月12日 (水)

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新刊を出す前には、カバーとオビ、そして表紙を、実際に使用する紙で試し刷りをして、色の具合やテキストの内容を確認します。いわゆる「色校」というやつですね。

確認が終わると、本のサイズに切り出して、だいたい同じくらいの厚みがある本に装着してみます(写真参照)。すると、手に取った感じや書店の棚に並んだときの印象を、なんとなく把握することができるのです。

業界の人なら、「いまごろ色校をとっていて、20日の配本に間に合うのかよ」と思うかもしれません。でも、最近は、スケジュールをちゃんと組んでおけば、けっこう短期間で印刷・製本が可能になっています。

まったくの余談ですが、酒井法子問題。ワイドショーの司会やコメンテーターが、息子について語るとき、「もう10歳だから、何でもわかっていますよね。かわいそうです」などといっているのを聞いて、開いた口がふさがりません。

息子の小学校の同級生やら近所の人やらに、メディアスクラムを組んで取材し、ますます息子を困らせているのは、当のあんたたちではありませんか。他人事みたいに「かわいそう」などといわないで、正直に「君のおかげで、視聴率を稼がせてもらっています。もうすこしのあいだ、我慢してね」といったうえで、息子に多額な謝礼金でも払ったほうがいいのでは。

もちろん、メディアスクラムなどやめて、そっとしておくのが一番いいのは、いうまでもありません。

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2009年7月21日 (火)

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お待たせしました。半年ぶりに新刊を出します。

8月20日の配本予定で、定価は1800円(税抜)です。

今回は、目次とオビなし状態のカバー画像を紹介します。

なお、本書の刊行を記念して、8月30日に某書店で、仲正昌樹さんのトークショーを開催する予定です。詳細は追ってお知らせします。

仲正昌樹 著
Nの肖像――統一教会で過ごした日々の記憶――』


<目次>

■序章 消せない記憶
■第一章 広島県呉市
■第二章 統一教会との出会い
■第三章 原理研究会と左翼
■第四章 信仰の日々
■第五章 疑念のはじまり
■第五章 脱会
■第六章 宗教を考える
■第七章 体験としての統一教会

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2009年6月17日 (水)

しばらくブログを休んでしまいました。次の企画を進めているところです。

8月中に出る予定の本は、仲正昌樹さん(金沢大教授)の統一教会での体験をつづったものです。いま、その体験を振り返ってみて、どう思うのか。仲正さんにとって、宗教とは何なのか。そういう内容の本をつくっています。

仲正さんは、これまで統一教会での体験については、著書や講演などで断片的に公表しております。しかし、11年半にわたる信仰の記録の全体像を語るのは、これが初めてのこと。

原稿を読めば読むほど、宗教に入る(入ってしまう)心性と、宗教に入った人を排除する(排除してしまう)心性が、表裏一体のものであることのような気がしてきました。

ご期待ください!

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2009年1月 9日 (金)

だんだん作業が忙しくなってきました……。

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2008年12月26日 (金)

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坂東眞砂子著『「子猫殺し」を語る』ですが、来年2月末の刊行にむけて、鋭意作業中でございます。
この本には、坂東さんが日経新聞夕刊に連載したエッセイの全文と、3本の対談が収録されます。

坂東さんは、すでに東琢磨さんと小林照幸さんのそれぞれと対談を終え、今週初めには佐藤優さんとの対談を実施しました。基本的には「子猫殺し」論争、ひいては猫に関する問題を語っているわけですが、どの対談も予想外の方向に話が進展し、興味深いものとなっています。

刊行後には、いくつかのトークセッションを実施する予定です。「猫をファシズムの記号に使わせないように、すべての猫好きよ、いま結集せよ!」(by 佐藤優)というかけ声のもと、坂東さんと佐藤さんのトークなどが実現しそうです。

「子猫殺し」論争(というか坂東さんへの一方的な糾弾)から2年。糾弾のガスが抜けたいま、あの騒ぎとはいったい何だったのかを徹底検証します。

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2008年10月24日 (金)

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さきほど、新刊『重罰化は悪いことなのか』が事務所(件自宅)に届きました。とてもいい感じに仕上がっています。ネット書店向けには、本日配本しました。リアル書店向けには、月曜日に配本する予定です。

ひとりでも多くの読者に、「社会と犯罪」の関係について、また「罪と罰」について考えていただきたいと思い、この本をつくりました。また、多くの読者の手に取っていただくことを重視する目的で、価格も本体1500円にしてみました。じつは、大部数を刷らない弊社のような零細出版社にとって、1500円という値付けは、けっこう冒険なんですよ。

まあ、これまでと同様に弊社は、読者のみなさんとは知の世界を冒険し、販売面では価格で冒険させていただくことにします(笑)。なにとぞよろしくご購入のほど、お願い申しあげます。

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2008年10月 8日 (水)

4902465140オビつきで、こんな感じです。

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